[soudan 01221] 老人ホームで生活の母親が相続する自宅持分について小規模宅地の家なき子特例は使えるか?
2023年12月06日

税務相互相談会の皆さん

下記について教えて下さい。


【税  目】


相続税・贈与含む(木下勇人税理士)


【対象顧客】


個人


【前  提】


①23年5月に相続発生

②被相続人は60代の息子、相続人は90代の母親のみ(子から親へ相続)

③被相続人に配偶者や子はいない、父親はすでに死亡、姉(母にとっては娘)はいる

④自宅の宅地は相続人9:被相続人1、建物は相続人1:被相続人9の割合で所有

相続時点において、2階は第三者へ賃貸、1階は相続人の居住用

⑤以前は父親が全て所有していたが、父親の相続により上記のようになった

⑥相続人(母親)は21年2月から老人ホームに入居しており(要介護5)、

 母親の住民票は自宅だが実際の居住は老人ホームであり、自宅へ戻る予定も無い

 相続から2ヶ月後に1階部分も賃貸に出している

 (相続人(母親)の孫、被相続人の兄弟の子どもが賃料を払って居住)


【質  問】


1.母が相続する土地の被相続人の居住用部分の土地面積について、

家なき子特例に該当するという理解でよろしいでしょうか。(下記検討の通り)

認識相違等がありましたらご指摘いただけますと幸いです。


2.その他、留意事項や気になる確認事項等がありましたらご教示いただけますと幸いです。


【参考条文・通達・URL等】


【小規模宅地の家なき子特例の適用条件】

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4124.htm

・区分

被相続人の居住の用に供されていた宅地等


・取得者

上記1および2以外の親族


となることから、以下の6つ全てを満たせば小規模宅地の家なき子の特例を使えます。


・取得者等ごとの要件

(1) 居住制限納税義務者または非居住制限納税義務者(注5)のうち日本国籍を有しない者ではないこと。

→日本国籍、問題なし


(2) 被相続人に配偶者がいないこと。

→いない、問題なし


(3) 相続開始の直前において被相続人の居住の用に供されていた家屋に

居住していた被相続人の相続人(相続の放棄があった場合には、

その放棄がなかったものとした場合の相続人)がいないこと。

→母親のみ相続人のためいない、問題なし


(4) 相続開始前3年以内に日本国内にある取得者、取得者の配偶者、

取得者の三親等内の親族または取得者と特別の関係がある一定の法人(注6)が

所有する家屋(相続開始の直前において被相続人の居住の用に供されていた家屋を

除きます。)に居住したことがないこと。

→除外規定の「相続開始の直前において被相続人の居住の用に供されていた家屋」には

同居していたが、それ以外は問題なし


(5) 相続開始時に、取得者が居住している家屋を相続開始前の

いずれの時においても所有していたことがないこと。

→相続開始時に居住しているのは老人ホームであるため、所有したことはない


(6) その宅地等を相続開始時から相続税の申告期限まで有していること。

→有している予定



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