[soudan 21356] 清算中の会社の相続税評価額について
2026年8月28日
税務相互相談会の皆さん
下記について教えて下さい。

【税  目】

相続・贈与税<財産評価>(井上幹康税理士)

【対象顧客】

個人

【前  提】

内国法人A社はオーナーXが株式を100%保有し、不動産賃貸業を主に営む会社である。
相続人は長男のみで会社にほぼ関与しておらず、取締役に形式的に就任していた。
株式承継の検討や相続対策等は全く検討していなかった。正社員も雇用していない。

オーナーXは独自の判断で会社を清算することを決定し、
株主総会で解散の手続きが完了し、代表清算人も登記済であった。
その中で、清算手続中にXが急逝してしまい、
長男が代表清算人になるとともにA社の全株式を相続することになった。

A社が保有する資産は不動産とそれに伴う各種資産と車両運搬具程度であり、
オーナーXが仮に存命していた場合には、1年以内には清算が結了する見込みであった。
また、清算手続きにあたってオーナーXは不動産仲介・売買を営む複数社から
不動産評価額や売却額に関する資料を相続発生前に受領済であった。

なお、A社保有の不動産は立地と状態が良く、上記資料内では土地の路線価評価額や
建物の固定資産税評価額と比較すると、大きく超過する売却額の提示を受けていた。

【質  問】

①採用すべき評価方式について
A社は清算中の会社であるため原則として、「清算の結果分配を受ける見込みの金額から
分配見込時点に応じた基準年利率による複利現価の額」によって評価することになると思われます。

その上で書籍等を見ていると、「長期間清算中の会社」のようなケースでは例外的に純資産価額方式により
評価することも認められていると思われますが、前提で記載している状況を踏まえても、
純資産価額方式により評価する余地はございますでしょうか。

相続税評価額だけで比較した場合には純資産価額方式の方が低くなるため、
相続税負担だけ考えると純資産価額方式を選択したいと考えている一方で、
上記前提のように売却可能額が相続開始時点で相当程度判明している場合であっても、
純資産価額方式を選択することには違和感がございます。

質疑応答事例をみますと、「長期間清算中の会社」に該当する場合には純資産価額方式により評価すると
考えられますが、「長期間清算中の会社」にも該当しないと考えております。

採用すべき評価方法についてご見解を伺えますと幸いです。

②評価手法決定にあたって参考になる判例や裁決等の有無
純資産価額方式を選択するための裏付けとなるような裁判例等がもしありましたら
教えて頂けますと幸いです。

【参考条文・通達・URL等】

財産評価基本通達189-6
質疑応答事例 長期間清算中の会社



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