[soudan 20544] 義父名義の建物を娘婿がローンでリフォームする場合の持分移転
2026年7月21日
税務相互相談会の皆さん
下記について教えて下さい。
【税 目】
所得税<申告所得税・源泉所得税>(山形富夫税理士),所得税<譲渡所得>(石田一弘税理士),相続・贈与税<財産評価を含まない>
【対象顧客】
個人
【前 提】
建物は義父の単独所有です。
築年数の古い木造戸建てで、固定資産税評価額は約300万円です。
義父と同居する娘婿(以下、便宜上「子」とします)が、
返済期間10年以上の銀行ローン約2,800万円を利用し、
断熱改修を含むリフォームを行う予定です。
増改築部分は、民法242条の附合により、
原則として建物所有者である義父に帰属すると理解しています。
そのため、持分等の手当てをしないまま子が
工事費を負担すると、工事による利益が子から義父に移転し、
相続税法9条のみなし贈与に該当する可能性があると考えています。
この問題への対応として、次の3方式を検討しています。
なお、現時点では、既存建物の時価を固定資産税評価額と同額の
300万円と仮定しています。
●A方式:工事前に持分を売買する方式
工事前に、リフォーム後の負担割合に応じた持分を
子へ売買により移転します。
子の取得持分は、2,800万円 ÷(既存建物時価300万円+工事費2,800万円)≒90%とします。
既存建物持分の売買代金は、300万円×90%=約270万円となりますが、
売買時には直ちに支払わず、工事完了後に子が
工事費2,800万円を全額支払うことにより生じる、
義父が負担すべき持分約10%に対応する工事費相当額、
2,800万円×10%=約280万円に係る義父に
対する立替金請求権と相殺し、差額が生じる場合には現金で精算します。
●B方式:工事前に建物全部を贈与する方式
工事前に、義父から子へ建物持分100%を贈与します。
固定資産税評価額300万円を贈与税評価額とすれば、
一般贈与としての贈与税は約19万円となります。
その後のリフォーム費用は、子が自己所有建物に
対して支出したものとして整理します。
●C方式:工事後に代物弁済として持分を移転する方式
工事前には持分を移転せず、義父名義のまま子が
リフォーム費用を負担します。
工事完了後、義父が負担すべきであった工事費相当額2800万円に
ついて、子が取得する償金請求権の代物弁済として、
リフォーム後の建物持分約90%を義父から子へ移転します。
【質 問】
<質問① 住宅ローン控除について>
増改築等に係る住宅借入金等特別控除は、「自己が
所有する家屋について行う増改築等」であることが要件と理解しています。
この点について、次の理解でよいでしょうか。
・A方式またはB方式のように、工事前に子が
建物持分の一部または全部を取得していれば、
子について住宅ローン控除の適用を受けられる可能性がある。
・C方式のように、工事時点では子に建物持分がなく、
工事完了後に持分を取得する場合には、
「自己が所有する家屋について行う増改築等」に
該当せず、住宅ローン控除は適用できない。
<質問② 譲渡所得について>
A方式およびC方式では、義父から子への建物持分の移転について、
義父側において建物持分の譲渡として譲渡所得課税の
対象になると理解しています。
この点について、次の理解でよいでしょうか。
・A方式では、工事前の既存建物持分を売買するため、
義父の譲渡収入は、既存建物の時価×移転割合となり、
既存建物の時価を300万円、移転割合を約90%とすれば、
譲渡収入は約270万円になる。
・C方式では、A方式同様既存建物×90%相当とともに、
工事による価値上昇額×90%が譲渡所得の対象となるが、
後者については取得直後の売却となり、
実質的に価値上昇額部分には譲渡所得は生じない。
<質問③ 贈与税について>
(1)建物全部を贈与する場合
B方式のように、工事前に建物持分100%を
義父から子へ贈与した場合には、贈与時点において
固定資産税評価額300万円を基礎とする一般贈与として
贈与税課税が完結し、その後のリフォームは子が
自己所有建物に対して行うものとなります。
したがって、リフォームによる義父への追加的な贈与課税は
生じないと理解しています。
この理解でよいでしょうか。
(2)一部持分のみを贈与する場合
例えば、工事前に義父から子へ建物持分90%のみを贈与し、
その後、子が工事費2,800万円の全額を負担した場合、
次の二つの贈与がそれぞれ生じる可能性があるものと考えています。
・持分贈与時 義父から子への建物持分90%の贈与
・リフォーム時 義父に残る持分10%に対応する工事価値について、
子から義父へのみなし贈与
この場合、義父から子への贈与と、子から義父への
みなし贈与がそれぞれ別個に課税され、
結果として贈与税が往復で発生するのでしょうか。
もしくは実質的に経済的利益は生じていないと考え、
結果として贈与税課税は行われないという理解でよろしいでしょうか。
【参考条文・通達・URL等】
民法242条(附合)
No.4557 親名義の建物に子供が増築したとき
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/zoyo/4557.htm
父所有の家屋に子が増築した場合の贈与税の課税関係
https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/sozoku/14/04.htm
下記について教えて下さい。
【税 目】
所得税<申告所得税・源泉所得税>(山形富夫税理士),所得税<譲渡所得>(石田一弘税理士),相続・贈与税<財産評価を含まない>
【対象顧客】
個人
【前 提】
建物は義父の単独所有です。
築年数の古い木造戸建てで、固定資産税評価額は約300万円です。
義父と同居する娘婿(以下、便宜上「子」とします)が、
返済期間10年以上の銀行ローン約2,800万円を利用し、
断熱改修を含むリフォームを行う予定です。
増改築部分は、民法242条の附合により、
原則として建物所有者である義父に帰属すると理解しています。
そのため、持分等の手当てをしないまま子が
工事費を負担すると、工事による利益が子から義父に移転し、
相続税法9条のみなし贈与に該当する可能性があると考えています。
この問題への対応として、次の3方式を検討しています。
なお、現時点では、既存建物の時価を固定資産税評価額と同額の
300万円と仮定しています。
●A方式:工事前に持分を売買する方式
工事前に、リフォーム後の負担割合に応じた持分を
子へ売買により移転します。
子の取得持分は、2,800万円 ÷(既存建物時価300万円+工事費2,800万円)≒90%とします。
既存建物持分の売買代金は、300万円×90%=約270万円となりますが、
売買時には直ちに支払わず、工事完了後に子が
工事費2,800万円を全額支払うことにより生じる、
義父が負担すべき持分約10%に対応する工事費相当額、
2,800万円×10%=約280万円に係る義父に
対する立替金請求権と相殺し、差額が生じる場合には現金で精算します。
●B方式:工事前に建物全部を贈与する方式
工事前に、義父から子へ建物持分100%を贈与します。
固定資産税評価額300万円を贈与税評価額とすれば、
一般贈与としての贈与税は約19万円となります。
その後のリフォーム費用は、子が自己所有建物に
対して支出したものとして整理します。
●C方式:工事後に代物弁済として持分を移転する方式
工事前には持分を移転せず、義父名義のまま子が
リフォーム費用を負担します。
工事完了後、義父が負担すべきであった工事費相当額2800万円に
ついて、子が取得する償金請求権の代物弁済として、
リフォーム後の建物持分約90%を義父から子へ移転します。
【質 問】
<質問① 住宅ローン控除について>
増改築等に係る住宅借入金等特別控除は、「自己が
所有する家屋について行う増改築等」であることが要件と理解しています。
この点について、次の理解でよいでしょうか。
・A方式またはB方式のように、工事前に子が
建物持分の一部または全部を取得していれば、
子について住宅ローン控除の適用を受けられる可能性がある。
・C方式のように、工事時点では子に建物持分がなく、
工事完了後に持分を取得する場合には、
「自己が所有する家屋について行う増改築等」に
該当せず、住宅ローン控除は適用できない。
<質問② 譲渡所得について>
A方式およびC方式では、義父から子への建物持分の移転について、
義父側において建物持分の譲渡として譲渡所得課税の
対象になると理解しています。
この点について、次の理解でよいでしょうか。
・A方式では、工事前の既存建物持分を売買するため、
義父の譲渡収入は、既存建物の時価×移転割合となり、
既存建物の時価を300万円、移転割合を約90%とすれば、
譲渡収入は約270万円になる。
・C方式では、A方式同様既存建物×90%相当とともに、
工事による価値上昇額×90%が譲渡所得の対象となるが、
後者については取得直後の売却となり、
実質的に価値上昇額部分には譲渡所得は生じない。
<質問③ 贈与税について>
(1)建物全部を贈与する場合
B方式のように、工事前に建物持分100%を
義父から子へ贈与した場合には、贈与時点において
固定資産税評価額300万円を基礎とする一般贈与として
贈与税課税が完結し、その後のリフォームは子が
自己所有建物に対して行うものとなります。
したがって、リフォームによる義父への追加的な贈与課税は
生じないと理解しています。
この理解でよいでしょうか。
(2)一部持分のみを贈与する場合
例えば、工事前に義父から子へ建物持分90%のみを贈与し、
その後、子が工事費2,800万円の全額を負担した場合、
次の二つの贈与がそれぞれ生じる可能性があるものと考えています。
・持分贈与時 義父から子への建物持分90%の贈与
・リフォーム時 義父に残る持分10%に対応する工事価値について、
子から義父へのみなし贈与
この場合、義父から子への贈与と、子から義父への
みなし贈与がそれぞれ別個に課税され、
結果として贈与税が往復で発生するのでしょうか。
もしくは実質的に経済的利益は生じていないと考え、
結果として贈与税課税は行われないという理解でよろしいでしょうか。
【参考条文・通達・URL等】
民法242条(附合)
No.4557 親名義の建物に子供が増築したとき
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/zoyo/4557.htm
父所有の家屋に子が増築した場合の贈与税の課税関係
https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/sozoku/14/04.htm
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