[soudan 19933] 相続税の延納と担保提供に関する手続
2026年6月18日
税務相互相談会の皆さん
下記について教えて下さい。

【税  目】

相続・贈与税<財産評価を含まない>,その他(国税通則法)

【対象顧客】

個人,法人

【前  提】

<相続開始と相続税の納付について>
・202X年1月に非上場会社X社株式を100%保有する代表取締役Aに相続が発生
・相続人はAの一人息子であるBのみであるが、
相続開始時点でBはX社に関与していなかった
・事業承継税制(特例相続)に関しては適用要件を満たさない
(先代Aは相続開始直前に70歳以上であったが、
特例承継計画の作成や提出はしておらず、
BはAの相続時の直前にX社の役員でもなかった)
・相続財産はX社の全株式と資金数千万円である。
202X年10月に約3億円の相続税の納付が必要となるが、
資金はBの個人資金を含めても1億円程度しかないため、
残り2億円については延納の申請を想定している
・現時点においてBはX社の役員となり、延納実施後の
納税資金は役員報酬を受け取ることにより、
資金フローが生じるため、複数年をかけて納税していくことを想定
・延納に関する申請書や金銭納付を困難とする理由書はDRAFT済
・延納の担保となる財産はX社株式となる。
X社株式は担保として提供できる財産の種類の要件を満たす
・物納は想定していない(相続税評価額と比較して、
X社の製造業部分の価値が高い)

<X社について>
・主力事業は不動産賃貸業と製造業を営む会社である
・Aの相続発生後、親族外のCが不動産賃貸業、
親族外のDが製造業を担当しており、事業運営には
特段の問題は生じていない
・X社は設備投資資金がかさむため現時点において
余剰資金は少ないものの、Bの役員報酬分は
延納分も加味して今後は払っていく予定

<今後の想定と懸念点>
・Bとしては相続税納付に関して一旦は延納で
対応するものの、X社との関係性も希薄であることや、
将来的には子供世代にも同様の生じるリスクを考えると、
M&Aによる資金化によって相続税を完納することを考えている。

・その上で、関係性が希薄でも運営可能な不動産賃貸業を手元に残し、
製造業に関してはM&Aの対象とすることを想定。
そのため、会社分割(適格分割型分割)を実施することにより、
不動産賃貸業を分割承継法人(Y社)に移管し、
分割会社(X社)に残った製造業をM&Aにより売却することを想定。

・上記で検討を進めてはいるものの、
M&Aを早期に実施できたとしても、
相続税の(延納)申告期限の3カ月~4カ月後となる見込みである。

・延納の際にX社株式を担保提供財産としてしまうと、
会社分割やM&Aの実行に支障が生じる可能性を懸念している。
具体的には、国税に設定された担保を解除するためには
相続人による延納額の完納が通常必要だが、
手元資金がない場合には担保解除ができず
組織再編やM&A実行に支障が生じることが想定される。


【質  問】

上記前提をもとに取り得る方策を検討中なのですが、
以下の相続税法及び国税通則法の取扱いに関して
想定される事項や懸念点等についてご回答を
お願いできますでしょうか。

なお、相続申告期限前に税務署に事前相談を
行う予定ではございます。


①延納申請書の提出期限までに担保提供関係書類の
提出ができない場合には、「担保提供関係書類提出期限延長届出書
(延長で最長6カ月)」を提出することで、
担保提供の期限を遅らせることも可能かと考えております。

延長届出書を提出した上で、相続税の(延納)申告期限から
3カ月までに会社分割とM&Aを完了できると仮定した場合には、
X社株式を国税への担保提供財産とすることがなく、
会社分割とM&Aが実行できると想定しておりますが、
このような理解で問題ございませんでしょうか

②(上記①の延長届出書を提出せずに、延納に伴い
X社株式を担保提供財産とした場合)会社分割やM&Aの
実施にあたって支障が生じる可能性や懸念はありますでしょうか。
一例として、会社分割を実施した場合には、
担保の変更手続き等が別途必要になりますでしょうか。


③(上記①の延長届出書を提出せずに、延納に
伴いX社株式を担保提供財産とした場合)分割会社(X社)に
残った製造業の買手が現れた場合、
X社株式の担保解除が論点になると思われます。
この場合、買手が相続人の延納額を第三者納付することにより、
国税の担保を解除することができると想定しておりますが、
このような手法は可能でしょうか。


なお、M&Aの実行が遅れることが想定される場合には、
延長届出書を提出し、国税への担保提供前に会社分割を実施した上で、
会社分割後のY社とX社の株式を担保提供することも想定しております。

会社分割実施後に担保提供を行うことにより、
延納が適用可能になるとともに、後日、
製造業を営むX社の買手が見つかった場合にも、
買手による第三者納付が(分割しないケースと比較すると)円滑に
進む可能性があると想定しております

【参考条文・通達・URL等】

相続税38条、39条、40条
国税通則法50条
タックスアンサーNo.4211 相続税の延納
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4211.htm
相続税贈与税の延納の手引
https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/enno-butsuno/pdf/3001tebiki01.pdf
延納・物納申請等の様式集
https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/enno-butsuno/yoshiki/02.htm



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