[soudan 19317] 子会社清算に伴う適格現物分配について
2026年5月20日
税務相互相談会の皆さん
下記について教えて下さい。
【税 目】
法人税,消費税(金井恵美子税理士)
【対象顧客】
法人
【前 提】
販売業
子法人の株主は100%親法人
親:資本金8200万、資本準備金4300万 子への出資金1000万
子:資本金1000万 R7.11.30で解散。
解散時の別表7の繰越欠損金8200万 現在に至ります。
子会社が親から債務免除を受け、その後子会社の
建物・付属設備・備品・借地権?について適格現物分配を受ける予定です。
【質 問】
以下の認識で良いか教えてください。
詳細は添付ファイルをご参照ください。
まず債務免除を行います。
①親からの借入金等の債務に対する債務免除について
親:寄付金に該当 別表十四(二)の5に
記載するとともに別表4で損金不算入(加算・社外流出)
子:別表4で益金不算入(減算・社外流出)
②子会社の債務免除益は益金不算入なので繰越欠損金は温存される。
その温存された子会社の繰越欠損金を親が引き継げる
③と⑦子会社では債務免除の後、現金と未払金(均等割や清算費用と
同額を残す必要があるので)と現物分配に充てる資産(建物・付属設備・備品等)
が残ると思うがその状態で残余財産確定と言えるかどうか。
言えるのであれば子会社の最後の清算結了申告に添付する貸借対照表は
この現金・現物資産・未払金が残った状態のものを提出する。
④親は現物分配資産を簿価で引き継げる
⑤子から親への現物資産の移転は消費税不課税
⑥親会社の現物分配時の税務処理
清算損101は損金不算入として別表4で加算:社外流出
別表5の1の調整は不要
<仕訳>
借方:建物等899万+子会社株式清算損(PL費用計上) 101万 貸方:子会社株式1000万
⑧ 親が提出する別表は設けられていない。
ただし「組織再編成に係る主要な事項の明細書」の
添付が義務付けられているので提出。子についてはいかがでしょうか?
⑨この建物は事業用借地権を設定した土地の上に親会社が建てた建物で、
資産計上(保証金勘定500万)したものがあります。
事業用定期借地権設定の公正証書では敷金として預託し、
契約満了等で土地の明け渡しと同時に敷金全額の返還を受けれるとあります。
実質定期借地権と思われますがこれについても現物資産になりますか?
それとも親から受ける債務免除の時に相殺されるべきものでしょうか?
⑩その他留意事項ありましたらご教示ください。
【参考条文・通達・URL等】
解散・清算の実務第3版より引用
P250 第3 税務編
(2) 適格現物分配の処理
適格現物分配により、現物分配法人から被現物分配法人に対して
現物資産が移転する場合、現物分配法人は帳簿価額により
資産を譲渡したものとして処理する (法法62条の5第3項)。
したがって、譲渡損益は計上されない。現物分配は、合併、
分割等の他の組織再編行為と異なり、譲渡法人側に課税の
繰延ベポジションが残らない取引、いわば手仕舞い型の取引であるため、
含み損益に係る繰延処理等の申告調整等は不要である。
一方、被現物分配法人においては、その現物分配法人における
現物分配直前の帳簿価額で当該資産を受け入れる(法令123条の6第1項)。
①資本剰余金を原資とした剰余金の配当などのみなし配当事由に基づき
現物資産の交付を受けた場合のみなし配当の部分または
②利益剰余金を原資とした現物分配を受けた場合の現物資産の
帳簿価額相当額について、利益積立金額の増加を認識する(法令9条1項4号)。
残余財産の分配の場合は、みなし配当事由に該当するため、
みなし配当の部分について利益積立金額が増加する。
計算方法については、この後の設例および「第7章 株主の税務」の
「1 法人の税務」の「(2)みなし配当の計算方法」の箇所を参照されたい。
この場合、収益計上した場合であっても、益金の額に算入されない。
受取配当等の益金不算入の規定(法法23条1項)の適用を受けず、
適格現物分配に係る益金不算入規定の適用を受ける(法法62条の5第4項)ことにより、
全額益金不算入となる。したがって、別表8(1)の記載は不要である。
<設例>適格現物分配 (残余財産の分配)をしたときの会計・税務
前提条件
当社(A社)の100%子法人 (B社)を解散した。子法人が所有している土地を
売却処分しないで、残余財産として残したうえで、残余財産の確定後に
当該土地を現物分配しようと考えている。当社と子法人との間には
完全支配関係があるので、適格現物分配に該当するものとする。
残余財産の分配に係る会計処理と税務処理を示しなさい。
子の解散時BS
資産10000負債6000
資本金等1000
利益積立金3000
残余財産確定時のBS
資産3000負債0
資本金等1000
利益積立金2000
親の会計処理
土地3000 B社株式1000
子会社清算益2000
親の税務処理
土地3000 B社株式1000
利益積立金(みなし配当)2000
会計上、子法人清算益を2,000計上しているため、別表4で減算する。
また、みなし配当の計上もれを加算(留保) したうえで、同額について
適格現物分配に係る益金不算入額として減算(社外流出) する (法法62条の5第4項)。
なお、会計上、清算益を計上していることにより、繰越利益剰余金が
増加しているが、別表5(1)の繰越損益金の増加により、税務上は
利益積立金額が2,000増加していることになる。
したがって、別表5(1)上の調整は特に必要ない。
適格現物分配による移転の場合
第1に、親法人の債権を免除する。含み益のある資産(弁済原資
となりうる資産)が残っているにもかかわらず、債権放棄を行うため、
寄附金に該当するものと考えられる。法人による完全支配関係があるため、
寄附金の損金不算入(法法37条2項)、受贈益の益金不算入の規定(法法25条の2)
が適用されることにより、親法人にも子法人にも課税関係は生じない。
親法人においては会計上は債権放棄損が認識されるが、税務上は
寄付金として別表4で、全額加算(社外流出)を行うことになるため、
課税所得には影響がない。また、子法人においては、会計上は
債務免除益が認識されるが、税務上は受贈益として別表4で
全額減算(社外流出)を行うことになるため、課税所得には影響がない。
第2に、残余財産として残った土地を残余財産の分配 (=税法上の現物分配)
により親法人に移転する。完全支配関係がある内国法人間で行われており、
株主は完全支配関係がある親法人のみであるため、適格現物分配に該当し、
簿価移転の処理となり、課税関係は生じない(法法62条の5第3項、4項)。
また、子法人においては、受贈益は別表4で全額減算されているため、
繰越欠損金が温存されている。その子会社の繰越欠損金を親会社に引き継ぐ。
【添付資料】
https://kachiel.jp/sharefile/sougosoudan/260520_1.jpg
下記について教えて下さい。
【税 目】
法人税,消費税(金井恵美子税理士)
【対象顧客】
法人
【前 提】
販売業
子法人の株主は100%親法人
親:資本金8200万、資本準備金4300万 子への出資金1000万
子:資本金1000万 R7.11.30で解散。
解散時の別表7の繰越欠損金8200万 現在に至ります。
子会社が親から債務免除を受け、その後子会社の
建物・付属設備・備品・借地権?について適格現物分配を受ける予定です。
【質 問】
以下の認識で良いか教えてください。
詳細は添付ファイルをご参照ください。
まず債務免除を行います。
①親からの借入金等の債務に対する債務免除について
親:寄付金に該当 別表十四(二)の5に
記載するとともに別表4で損金不算入(加算・社外流出)
子:別表4で益金不算入(減算・社外流出)
②子会社の債務免除益は益金不算入なので繰越欠損金は温存される。
その温存された子会社の繰越欠損金を親が引き継げる
③と⑦子会社では債務免除の後、現金と未払金(均等割や清算費用と
同額を残す必要があるので)と現物分配に充てる資産(建物・付属設備・備品等)
が残ると思うがその状態で残余財産確定と言えるかどうか。
言えるのであれば子会社の最後の清算結了申告に添付する貸借対照表は
この現金・現物資産・未払金が残った状態のものを提出する。
④親は現物分配資産を簿価で引き継げる
⑤子から親への現物資産の移転は消費税不課税
⑥親会社の現物分配時の税務処理
清算損101は損金不算入として別表4で加算:社外流出
別表5の1の調整は不要
<仕訳>
借方:建物等899万+子会社株式清算損(PL費用計上) 101万 貸方:子会社株式1000万
⑧ 親が提出する別表は設けられていない。
ただし「組織再編成に係る主要な事項の明細書」の
添付が義務付けられているので提出。子についてはいかがでしょうか?
⑨この建物は事業用借地権を設定した土地の上に親会社が建てた建物で、
資産計上(保証金勘定500万)したものがあります。
事業用定期借地権設定の公正証書では敷金として預託し、
契約満了等で土地の明け渡しと同時に敷金全額の返還を受けれるとあります。
実質定期借地権と思われますがこれについても現物資産になりますか?
それとも親から受ける債務免除の時に相殺されるべきものでしょうか?
⑩その他留意事項ありましたらご教示ください。
【参考条文・通達・URL等】
解散・清算の実務第3版より引用
P250 第3 税務編
(2) 適格現物分配の処理
適格現物分配により、現物分配法人から被現物分配法人に対して
現物資産が移転する場合、現物分配法人は帳簿価額により
資産を譲渡したものとして処理する (法法62条の5第3項)。
したがって、譲渡損益は計上されない。現物分配は、合併、
分割等の他の組織再編行為と異なり、譲渡法人側に課税の
繰延ベポジションが残らない取引、いわば手仕舞い型の取引であるため、
含み損益に係る繰延処理等の申告調整等は不要である。
一方、被現物分配法人においては、その現物分配法人における
現物分配直前の帳簿価額で当該資産を受け入れる(法令123条の6第1項)。
①資本剰余金を原資とした剰余金の配当などのみなし配当事由に基づき
現物資産の交付を受けた場合のみなし配当の部分または
②利益剰余金を原資とした現物分配を受けた場合の現物資産の
帳簿価額相当額について、利益積立金額の増加を認識する(法令9条1項4号)。
残余財産の分配の場合は、みなし配当事由に該当するため、
みなし配当の部分について利益積立金額が増加する。
計算方法については、この後の設例および「第7章 株主の税務」の
「1 法人の税務」の「(2)みなし配当の計算方法」の箇所を参照されたい。
この場合、収益計上した場合であっても、益金の額に算入されない。
受取配当等の益金不算入の規定(法法23条1項)の適用を受けず、
適格現物分配に係る益金不算入規定の適用を受ける(法法62条の5第4項)ことにより、
全額益金不算入となる。したがって、別表8(1)の記載は不要である。
<設例>適格現物分配 (残余財産の分配)をしたときの会計・税務
前提条件
当社(A社)の100%子法人 (B社)を解散した。子法人が所有している土地を
売却処分しないで、残余財産として残したうえで、残余財産の確定後に
当該土地を現物分配しようと考えている。当社と子法人との間には
完全支配関係があるので、適格現物分配に該当するものとする。
残余財産の分配に係る会計処理と税務処理を示しなさい。
子の解散時BS
資産10000負債6000
資本金等1000
利益積立金3000
残余財産確定時のBS
資産3000負債0
資本金等1000
利益積立金2000
親の会計処理
土地3000 B社株式1000
子会社清算益2000
親の税務処理
土地3000 B社株式1000
利益積立金(みなし配当)2000
会計上、子法人清算益を2,000計上しているため、別表4で減算する。
また、みなし配当の計上もれを加算(留保) したうえで、同額について
適格現物分配に係る益金不算入額として減算(社外流出) する (法法62条の5第4項)。
なお、会計上、清算益を計上していることにより、繰越利益剰余金が
増加しているが、別表5(1)の繰越損益金の増加により、税務上は
利益積立金額が2,000増加していることになる。
したがって、別表5(1)上の調整は特に必要ない。
適格現物分配による移転の場合
第1に、親法人の債権を免除する。含み益のある資産(弁済原資
となりうる資産)が残っているにもかかわらず、債権放棄を行うため、
寄附金に該当するものと考えられる。法人による完全支配関係があるため、
寄附金の損金不算入(法法37条2項)、受贈益の益金不算入の規定(法法25条の2)
が適用されることにより、親法人にも子法人にも課税関係は生じない。
親法人においては会計上は債権放棄損が認識されるが、税務上は
寄付金として別表4で、全額加算(社外流出)を行うことになるため、
課税所得には影響がない。また、子法人においては、会計上は
債務免除益が認識されるが、税務上は受贈益として別表4で
全額減算(社外流出)を行うことになるため、課税所得には影響がない。
第2に、残余財産として残った土地を残余財産の分配 (=税法上の現物分配)
により親法人に移転する。完全支配関係がある内国法人間で行われており、
株主は完全支配関係がある親法人のみであるため、適格現物分配に該当し、
簿価移転の処理となり、課税関係は生じない(法法62条の5第3項、4項)。
また、子法人においては、受贈益は別表4で全額減算されているため、
繰越欠損金が温存されている。その子会社の繰越欠損金を親会社に引き継ぐ。
【添付資料】
https://kachiel.jp/sharefile/sougosoudan/260520_1.jpg
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