[inspire 00345] 代表取締役の配偶者が仕入先の役員である場合、税務調査における注意事項について
2022年5月17日

お世話になります。


【税目】法人税

【対象】法人、役員


【前提】

A氏:甲社の代表取締役

X氏:甲社の役員。甲社の株式約2割保有。乙社の株式保有無

Y氏:X氏の配偶者。乙社の代表取締役。甲社の株式保有無。乙社の株式17%保有

Z氏:外国人。海外在住。乙社の代表取締役。乙社の株式83%保有。元丙社役員


■甲社:国内法人。卸売業。
    代表取締役A氏(筆頭株主)。
    役員X氏他

■乙社:国内法人。卸売業他。仕入は主に丙社から輸入。
    代表取締役:Y氏、Z氏両名

■丙社:海外法人


<製品の流れ>

   輸入    販売    販売
丙社→→→→乙社→→→→甲社→→→→国内外得意先



■甲社について

乙社から製品を仕入れており、甲社における乙社の仕入順位は2位(約7億)です。

8年前まで甲社が丙社から製品を輸入していましたが、輸入処理を社内で行うことが困難(煩雑)になったため

A氏からX氏へ「輸入仕入を行う別会社の設立」を打診されました

ただ、甲社内にはX氏のことを良く思わない役員等がいることから

X氏ではなく、X氏の配偶者であるY氏と、丙社の関係者であるZ氏を役員として

乙社を設立した経緯があります。A氏は乙社の株式を保有しておらず役員でもありません。

現在、甲社における仕入の約50%(仕入先1、2、4位)をX氏の決裁権にて発注しています。

この度、X氏が甲社の代表取締役に就任することになりました。

現在X氏は甲社の株式約2割保有していますが、今後4割程度まで徐々に取得する予定です。


■乙社について

仕入のうち、丙社からの仕入(輸入仕入)が98%です。そのほぼ100%を甲社へ売上げています。

直前期売上高:約7億円


【質問】

甲社の代表取締役がX氏になることで、X氏の配偶者であるY氏が代表取締役を務める乙社との

取引における税務調査における注意事項についてです。


甲社、乙社が取り扱う製品は、かなり特殊な製品でありほぼ独占事業です。

一般的に、適正な取引価格とは

・同商品(もしくは類似商品)の他社での売価・仕入価格
・その業界での粗利率(仕入価格+適正粗利)

を考慮して決定されると考えますが、取引価格は乙社仕入の為替変動リスクを考慮し

3か月毎改定(乙社が行う海外仕入の直近3か月をベースとする)しています。

ただし、今年の様に為替の変動が大きい場合

例えば今回4〜6月の金額は、4月できめると19.3円/元、4月末は19.6円/元

現在は18.9円/元です。この数ヶ月で20円になるか18円になるかわからないくらい変動してるので

月末に都度価格設定をし、乙社から甲社へ金額の提示をすることになっています。



①このような場合、税務調査時等において利益調整と指摘される可能性はあるのでしょうか

独占事業であるため他社との比較が難しいですが、甲社、乙社共に、第三者と取引してる場合と同じような取引であるとの認識です。


②X氏が甲社の代表取締役になったことにより、その配偶者であるY氏が代表取締役を務める乙社

との取引において注意すべき点はありますか。

甲社内においてX氏が代表取締役に就任することを快く思わない役員等が存在するため

甲社と乙社との取引において、税務調査時に問題になるようなことがないようにしたいと相談を受けています。






以上、宜しくお願い致します。




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